デュアルオーブ2
SFC、I'MAX





このゲームを一言で表すならばゲームバランスが悪いファイナルファンタジー4でしょうか。


…こんなことを言ったところでみなさんポルナレフ状態だと思いますので、

詳しく紹介していきましょう!





いところ

まずこのゲーム唯一の良いところである戦闘グラフィックについて取り上げましょう。





94年、SFCの中期〜末期ともあって戦闘グラフィックについては他の大作RPGに勝るとも劣らない出来だと思います。

この3D視点なグラフィックで…味方のグラフィックも敵のグラフィックも動きます。

立ち状態でも動くし、攻撃モーション・魔法モーションとそれぞれ丁寧なドット絵が用意されていて

力のいれどころ間違っている秀麗なグラフィックで戦闘が楽しくなりますね。

ただ、敵1体にそんなにドット絵を割いてしまうものだから敵が色違いばかり

なってしまうのはご愛敬ですね。





カゲー要素

ということで良い点はもうおしまいなのでデュアルオーブ2ファンの方は帰った帰った!


〜 素薔薇しきゲームバランス 〜

「攻撃によるダメージが1しか当たらなくて困っているところ、宝箱で武器を発見し装備したら

150ぐらい当たるようになった」

「さっきまで経験値数10程度しか貰えなかったのに、次の大陸にいったらいっきに500とかくれるようになった」


などなど、ゲームグラフィックに力を入れるあまり調整が足りていないといった事態に陥っているようです。


ここでこのゲームの武器システムについて触れたいと思います。

このゲーム、主人公ですら武器の種類が4種類しか無いのです。

その代わり、それぞれの武器は鍛えることができ、+0から+20 (+20になると武器の名前が変わる)まで強化レベルが付きます。

例えばロングソードならば、ロングソード+0から、ロングソード+1、…、ロングソード+19、斬鋼剣と強化できるのです。

強化はそれぞれの街にある鍛冶屋で行うんですが…強化に必要なお金が何故か指数関数的に増加していくので

+1は100Gでできるのに+20にするには総計100万Gかかる計算になってしまい、

ほとんど鍛冶はできなくなります。

というか武器はそこらへんに+10ぐらいのが落ちてたり店で買えたり(鍛冶するより安い)するので

せっかくの鍛冶システムは終盤までほとんど利用しません。

逆に終盤ですと安く仕上げられる鍛冶屋(総計30万ぐらい?)が存在したり、今まで1000Gぐらいしかくれなかった

雑魚キャラが急に数万Gぐらいくれるようになるので…そうなってから武器を鍛え上げる仕様になっているみたいです。

…せっかく武器レベルをMAXにすると名前が変わって必殺技が使えるようになるのに、ラスダンぐらいでしか利用出来ないってのもなぁ…



〜 ストーリー 〜

僧侶系剣士が主人公だったり親友が敵についたりクリスタルっぽい物体があったり四天王がいたり

記憶喪失のキャラクターがいたりいろんなキャラクターが入るんだけど結局イベントで別れて

パーティー選択が無かったりエンディングで唐突に王様になってたりと

SFCのファイナルファンタジーからちょっとずつつまみ食いしたような出来です。

親友の最期の台詞「これで4勝5敗だな」がちょっと良かったぐらいかなぁ。



〜 3人しかいない四天王の驚異 〜

劣化FF4なので四天王がでてくるんですが、3人しかいない!

そして1人目と2人目の四天王戦はめっっっっっっっっちゃくちゃ強いくせに直前にセーブポイントがあり

レベルの低い状態でセーブしてしまうと倒せないわ買い物にもいけなくなるわでハマるという

トラップまで完備しているので最初からやり直しコースもちらほら。

四天王戦の前に「ガードタリスマン」って防具は人数分揃えておきましょう。高いけど。



〜 防御殺法で冬を凌げ 〜

戦士系の主人公でさえHP6000しかないのにも関わらず、被ダメ3000台とか当たり前

このゲーム。では鬼のように強いボス達からどのように身を守るかというと、補助魔法なのです。

このゲームは補助魔法の重ねがけが有効なため、ステータスが青天井で上昇していきます。

するとあら不思議、さっきまで多大なダメージを与えていたボスが1しか与えられなくなるんですねー。

ただし、上昇率自体はさほど高くないので、ボス戦の序盤はやはり甚大なダメージに悩まされます。

つまりこのゲームにおけるボス戦は序盤はやられそうになりながらもなんとか回復し、冬が過ぎ去った後に

一斉攻撃し沈黙させるといったまるで少年バトル漫画のような感じになるのです。



〜 タルパズル 〜

このゲームの中盤の強制イベント、タルをきちんと揃えるパズルゲーム。

「一度押すと壁にぶつかるまで転がっていく」というタルを6個、規定の場所において整頓するという、

子供の頃はなかなかこれができなくて苦しんだミニゲームなんですが…

一度押すと壁にぶつかるまで転がっていくということは、間違えるとミニゲームクリア不能になるワケです。

(押すしかできないので壁端にいったらもうどうしようもなくなる)

そうなった時は海賊に話すと「もう一度やりなおしだ!」と最初の位置にタルをセットし直してくれるんですが…

何故その時にクリアの場所に戻さないの?

なんなんだろう…このイベント…



〜 最強の剣? 〜

終盤で街の人が、最強の剣がどこにあるかという情報をくれたので

その周辺の場所を探したら…見つけた瞬間にゲームが止まりました。



〜 戦闘BGM 〜

雑魚敵からラスボス戦まで、戦闘BGMがすべて同じです。



〜 エンディング 〜

ラスボスを倒す。





スタッフロールに。


その後いままでいった街のグラフィックがちょっとずつ出てから、

何故か主人公が王様になっていて(お前は司祭だろ!)…

ヒロインがベランダへ行き…





「命よ、つぎの世界へ!」





そのままスタート画面へ。

え? THE ENDとかも無し??

余韻もへったくれも無いのですが…





とまあそんな感じの変なRPGなんですが、

僕は割と好きです。っていうか好きじゃないゲームをこんな風にレビューするワケがないので

デュアルオーブ2ファンの方は僕に物を投げないでください。

まあデュアルオーブ2ファンなんていても数十人ぐらいでしょうけど…



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