F6の主人公は誰なのか考えてみた









この間、いつもは世界崩壊してすぐに飽きてしまうFF6を、

ついにクリアしました。

クリアをしてみると、このFF6というゲームはとても魅力のあるゲームで

個性豊かなキャラクター、オーソドックスながらも個々のスキルが違う事で

戦略性に幅がでた戦闘システムなどに惚れ、

僕のFFシリーズの評価の中で上位に食い込むことになりました。

そこで今日は、よく話題になる「FF6の主人公は誰か」ということについて

僕なりに考察してみようと思います。


結局のところFF6は、それぞれがそれぞれの動機を持って戦いに挑んでいるので、

14人全員が主人公と言ってしまったらもうそれまでなんですが、

それでもやっぱり「主人公らしい動機」というものはあると思うんですよ。

だから、一人一人の視点に立ってストーリーを観て、

そのストーリーが「主人公らしいか否か」という判断をすることで、

誰が主人公なのかという事がある程度絞れるのかなー。


ィナ視点

幻獣と人間のハーフとして、帝国の実験体になる。

時には幻獣となり理性を失うも、世界崩壊後ある人間たちのコミュニティーに加わることになり、

そこでママと慕われ、人間の愛を理解する。

最後は世界から幻獣と魔法の力が消えてしまうが、愛を理解したことで人間として生きることができるようになる。



最初はティナ操作から始まるので、主人公=ティナ説は結構根強い。

ラストは最後の力を振り絞り、仲間たちを導くため飛行しているので、ここらへんは主人公している。

ただ、パーティーから2回もはずれるわ、なんかよくわかんない村のママになってるわの途中の展開があんまり主人公っぽくない。

愛について最初に問われた相手が、レオ将軍とかいう割とどうでもいい相手だし、

愛を知った相手もそこらへんのよくわからん村の住民って…


帝国の因縁という点では、父親が帝国に捕まり実験動物として扱われ、

帝国に魔導の力を与えた原因となっているので十分か。


リス視点

帝国の将軍として色々暗躍してきたが、帝国の方針のおかしさに気づいて離脱しようとするも捕まってしまう。

その時、反帝国組織リターナーとしての活動中だったロックによって助けられ、以降行動を共にすることになる。


セリス目線だと、割と普通のRPGのお話として出来上がる。

帝国によって創られた魔法戦士が、帝国の過ちを精算しにいくという、王道RPG。

これだけだとちょっと動機が薄いけど、噂されている「ケフカの裏設定」が正解なら、

ラスボスとの因縁により一気に主人公ポイントが上がる。


ケフカの裏設定とは、「ケフカが人工での魔力注入実験に使われようとしていた

セリスを庇って人体実験に志願したために、当時の不完全な製造技術の副作用を受け人格が壊れてしまった」という物。

たびたび、セリスはケフカに「裏切り者のセリス」と言われていたが、これには「帝国を裏切った」という意味以外にも、

「身代わりになった自分を裏切った(ケフカが代わりに立候補したことも忘れた上、帝国を離れた)」といった皮肉も込められていると考えるとまた面白い。

ケフカはもう頭が狂っちゃったので、自分を裏切った事については恨んでいないどころか、その状況を楽しんでいる。

そんで、周りの人が「セリス将軍が裏切った」って言ってるのを聞いて、「こりゃあ傑作だ! 裏切り者のセリスwwww確かにwwww」と

自分の不幸もあんまりなセリスの行動も全部面白がって「裏切り者のセリス」と喋ってたとしたらどうだろう?

なんだかんだで、ガストラの命令とはいえ、ケフカはセリスと子作りする気があったみたいだし…


しかしまあ、この設定が本当だったならば、

そのエピソードを聞いたセリスがケフカ戦で葛藤するイベントの1つでも入らないと

おかしいのかな…?


ック視点

戦争で帝国に恋人を殺されたロック。その後、反帝国組織リターナーとして活動していく。

恋人を守れなかった経験から、女性キャラを強く守ろうとし、結果として

ティナやセリスを救い、世界を魔の手から救う事ができた。


先述の通り、ロックはティナとセリスの重要なキャラクターを2人助けている。

また男性キャラでもあり、セリスといい仲にもなったりして、そこらへんはとても主人公らしい。

私的な理由でリターナーに所属し、活動していくってのもなんか主人公っぽいよね。

ただ、自分の不注意で恋人の記憶を飛ばしているエピソードには割とがっかりするんだよね…。

あと、ロックは仲間にしなくてもラスボスに挑めるってのもね…。(これはティナもだけど)


ドガー視点

フィガロ王国国王のエドガーは、やり手の王様である。

帝国に反感を持ちながらも、国民の安全を考え、表面上帝国と同盟を結ぶことで国民に被害が及ばぬように勤めていた。

そして裏ではリターナーを支援して、自分の信念を曲げず国民を守るという最良の選択を取っていた。

それがバレて帝国が攻めてきた時も、砂漠の中を横断するという荒技で危機を回避し、

そのまま帝国に反旗を翻して世界を救ったのであった。


女ったらしだけど、王になりたくない双子の弟マッシュに自由を与えるなど気配りができる、パーティー1いい男のエドガー。

また、10歳の女の子には「さすがに犯罪か…」と自制を見せるいい男。



エドガー視点だと、やり手の国王がうまく立ち振る舞い世界を救うという痛快劇となる。

途中、城の設備が壊れて砂漠で立ち往生になったときも、盗賊達を上手く使ってフィガロ国民を救う事にも成功し、

そのままの勢いで飛空挺を入手、ケフカを倒して大団円。


僕個人としてはかなり好きな話になるんですが、やっぱり敵である帝国との

因縁が薄いってのはあるのかなあ…


イエン視点

カイエンはドマ国の剣士だったが、ドマ国の飲料水にケフカが毒を盛り、

ドマ国の人はカイエンを残して全員死んでしまう。

その中にはカイエンの妻子もおり、妻子を失ったカイエンは一人帝国のキャンプへと乗り込んだ。

そこでリターナーに与していたエドガーの弟、マッシュと出会い行動を共にしていくようになり、最終的には世界を救う。


カイエン視点だと帝国への復讐劇となる。

動機という点では他のメンバーより抜きんでているし、カイエン関連のイベント

「魔列車」「ドマの悪夢」あたりでなかなか感動的なことをやっているので、

主人公ポイントはかなり高くなる。高くなるのだが…


世界崩壊後の彼は、よくわからん女性に手紙をつづるというよくわからん行動をしているし、

悪夢にうなされているイベントでは完全に他人任せで決着がつく(終始パーティーから抜けてる)ので、

そこで主人公ポイントがいっきに下がってしまうのだ。





僕がFF6で特に主人公してると思うキャラクターは、以上の5人かなあ…

そんでこの中では、「ケフカの裏設定」という想像の余地がある分、セリスが主人公としておくと

僕の中では収まりがよいのかなあって思いました。


もちろん、何度も言うようにFF6は「特定の主人公を擁さない群像劇」ということなので、こうやって主人公は誰なのか

という事を考えること自体が非常にナンセンスな行為なのでありますが、

それでも1人1人のキャラクターの行動の動機を分析するという事は、

群像劇をより楽しむ上では必要なことなのかなあって思います。

FF6好きの皆さん、たまにはFF6を思い返して、主人公は誰なのかということを考えて、

それについて議論を交わしてみるのも面白い物がありますよ、とことで。



オマケ:その他キャラクターについて

・マッシュ
エドガーの弟。将来国を支えるために格闘技を身につけたとかなんとか。あるイベントで、兄エドガーと行動を共にするようになる。
崩壊後、マッシュを仲間にしない事もできる。その場合マッシュは崩れそうな家を支え続ける事となる…
多分ホモ。


・シャドウ
元列車強盗団の人。親友を裏切ったことを後悔。9割以上の確率でリルムの父親。
「ここは俺に任せて、お前は先に行け!」を地でいく人。
初回プレイでは、9割以上の人がシャドウを見捨てて逃げてしまい、仲間にできなくなるケースが…。
エンディングで意味もなく死ぬ。
犬が強い。


・ガウ
捨て子の野生児。ノリで仲間になる。


・セッツァー
イベントで何かと派手な行動をし、美味しいところを持って行くので、
なんかすげー主人公っぽいんだけどよくよく考えるとあんまり帝国と戦う動機がない。
オペラの女優を誘拐しようとか考える、よくわかんない人。
エンディングの「今考えてる事の逆が正解だ でもそれは大きなミステイク」は色々と物議を醸し出している。


・ストラゴス
モンスターハンターで、伝説の怪物「ヒドゥン」を追っていた。
養子のリルムを助けてもらったお礼に色々と協力してくれるようになる。
イベントでブリザドっぽい魔法を使っているのだが、仲間になると「青魔法」しか習得しておらず、
壮大な「?」マークをプレイヤーに与えてくれる今日日のRPGでは珍しいキャラクター。


・リルム
ストラゴスの養子、シャドウの娘。
FF6の幼女担当。


・モグ
モーグリ。マスコット担当。
モーグリ自体にあまり価値はないが、彼だけが装備出来る「モルルのお守り」は
エンカウントを無くす非常に貴重な装備であり重宝する。
でもついてきた理由が「おっさん(ラムウ)に言われたから」


・ウーマロ
ゴリラ。


・ゴゴ
ものまね士。「世界を救うマネをしよう」と言ってついてくる。
全身マントの変態だが、パーティーの全員のスキルが扱えるのでなかなか強い。
エンディングでセリスのマネをした後、どこかに落下。

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