コンビニ...レジ打ち...厨房...引っ越し... ──悪魔に 魂を売り渡すかのように 金になる事なら何でもやった 問うべきは手段では無い その男にとって3日目こそが全て 切実な現実 彼には金が必要だった... 傾き続けてゆく性欲 その左皿が沈み切る前に 力づくでも浮き上がらせるだけの同人誌が 右皿には必要だった... そして...その夜も有明は仮面を踊らせる...... 闇を纏うように 始発電車に乗って 瞳と瞳を伏せ合って 夢想的な月灯りに そっと唇重ね 息を潜めた... 慌ただしく通り過ぎる 開幕ダッシュ遣り過ごし 嫁を取り合って 戯曲的な逃避行に 酔った一つの人生 愛に捧げた... さよなら...(今夜のおかずには便利なエロ同人) さよなら...(転売すれば至尊への椅子は買える) 次元違いの恋 許されないと知っても ♂(お)は♀(め)に惹かれてった 嗜虐的な3次元を 蹴って檻を抜け出す 嗚呼それは悲劇... 運命の遊戯盤の上で なのはブース求めて 血で血を洗い合った 徹底的な追悼劇を 笑う事こそ人生 嗚呼むしろ喜劇... さよなら...(友人と思ってた人が裏切る世の中) さよなら...(ぼっちならば不条理と責めるは惨め) 2次元への旅路 自由への船出 逃走の果てに辿りついた岸辺 汗まみれの男が帰りの電車に乗ると 周囲の影が彼から離れていった...... 「今夜のおかずでしたらご心配なく、既に充分すぎるほど戴いておりますので、ですから僕は、ここでさよなら」 「そわそわそわそわ...」 巨乳さえ無事に買えたならばそれで良い、男の娘本など転売しても構わんわ 誰とも目を合わせずに電車で帰った... ボインの詰まった袋が机叩いた... いつも人間は何も知らない方が幸福だろうに けれど他人を求める限り性欲もてあます ──何故破滅へと歩み出す? 華やかな婚礼 幸せな花嫁 この男はどんな脚本を好むのか... 虚飾の婚礼 寝取られた花嫁 この男はどんなシチュエーションも見逃さない... 嗚呼...燃えるように股間が熱い その男が伸ばした手の先にはティッシュがおかれていた... 嗚呼...白く染まった手を見つめながら その男は緩やかに崩れ落ちてゆく... 嗚呼...その背後には母親が立っていた 凄まじい形相で地に臥せた男を凝視していた 嗚呼...一歩後ずさり何か叫びながら 深まりゆく闇の彼方へと走り去ってゆく... ──徐々に薄れゆく意識の水底で せめてスレ立てして気を紛らわそうと足掻き続ける ネットは目の前にある 急がなければ もうすぐ もうすぐ約束したVIPの──