サンサーラ・ナーガ
FC、ビクター










やるゲームが無くなったので、こないだの新・桃太郎伝説のように

昔よく遊んだゲームをもう1度遊んでみようと脳内を検索する。

すると、友達の家で「サンサーラ・ナーガ2」をよく遊んだのを思い出しました。

ということで、サンサーラ・ナーガ2をプレイするにあたり、

「その前に1作目でもプレイしてみるか」とサンサーラ・ナーガを遊んでみることに。


クリアした今、断言できることは1つ。

これは、バカゲーの皮を被った、名作ゲームである


たけしの挑戦状が、「時代を先取りすぎたゲーム」と後世で賞されているように、

このゲームもRPGの常識を打ち破ることに挑戦したゲームなのです。



にむかれる主人公

このゲームは、「竜使い」になろうとした主人公が、村から卵を盗むところから始まります。

まあ卵はダチョウの卵だったんですけど。

そんなんで、最初の村の人はもうカンカン。

「RPGの基本は村人からの情報収集だぜ!」と意気込んで、村人に話しかけようとするものなら…



罵詈雑言を浴びせられた後…



グラフィックが全裸になって村からおんだされます。



ダマされた!

いやいや、ダマされたと思うのは早計です。これ、ホント素晴らしいゲームなのですから…


※ ステータス「全裸」
装備品が無くなり、道具が使えなくなる
オープニング終了時または「はらたま」で治る。
最初の村の住民に話しかけたり、城に侵入して見つかったりしたときに発動。




ームシステム

このゲームは、主人公に「レベル」がありません。

主人公のステータスは、装備を揃えるぐらいでしか上昇しません。

後に仲間になる竜に関してはレベルがあってガンガン成長していくのですが、

竜が仲間になるのは中盤なので、序盤はなかなかつらい物があります。


さらに、広大なフィールドマップは、山であろうと川であろうと好きなように移動できるので、

ちょっと進んだらめちゃくちゃ強い敵がでてきてさっくり死にます。

ホント、序盤は死にゲーだと思います。

ここらへんのバランスの悪さが、このゲームをバカゲーと認識させる要因なのでしょうが…

しかし、そもそもプレイの方法が違っていたのです。

つまりこのゲームは、ドラクエのように、敵を全滅させながらちょっとずつ進んでいくゲームでは無いのです。

実際、冒険の進め方のコツをつかんだら、サクサク進むようになりました。


前述の通りレベルが無いので、このゲームにおいて「強い敵を倒すメリット」はほとんどありません。

序盤、敵はホントに換金目的のためだけに倒すんですが、雑魚でも結構お金になったりします。

だから、強い敵が現れたときは、即逃げるのが正解です。逃げるが成功する確率も割と高いし。

ということで、1度戦ってみて敵の強さを覚え、「倒す敵」「倒さない敵」を決めて立ち回ると良いでしょう。

また、地形やエリアによって出現する敵の強さが代わるので、遠出するときは

なるべく弱い敵のルートを探して進んでいくことになります。

ここらへんが、このゲームの面白さなんです。

プレイヤーによって上手さがあまり変わらないRPGというジャンルにおいて、

ここまでプレイヤーのスキルが顕著に表れるゲームはなかなか無いのではないでしょうか。


金? 食わせる? 武器?

先ほども書きましたが、モンスターは換金する事ができます。

倒したモンスターは、アイテムとして袋にストックされ、それを道具屋で売ることでお金を得ます。

と同時に、竜が仲間になった後は、モンスターを竜に食べさせることができます。

すると、竜が成長する他、ロイヤルゼリーという高価なアイテムでしか回復しない竜のHPを回復させる事ができます。

このHP回復量は、モンスターによってまた変わります。

さらに、特定のモンスターに関しては、捕獲することで強力な武器を作ることができます。

つまり、モンスターを倒した後は、

「こいつは高く売れるから換金しよう」「こいつは食べるとHPが凄い回復するから食べよう」

「こいつは武器を作る素材になるから取っておこう」という選択肢が生まれます。

ここらへんも、プレイヤーの経験に依存する要素であり、プレイヤーの経験を積めば冒険が楽になるという

面白い要素になっています。



たかう

褒めてばっかなのも気持ち悪いので、「たたかう」コマンドの説明でも。

この「たたかう」コマンドは、



「はなす」コマンドの下にあります。

つまり、好きな村人に、喧嘩が売れるゾ!

倒すと、いなくなります。たまにお金が貰えます。

一旦フィールドにでると、復活してます。良かった良かった。



コ・ローン

お金が無くてにっちもさっちもいかなかったとき。

金を貸してくれる店があります。

1日3%という暴利ですけど。





以下、ネタバレ。

竜が生まれたばかりの時は、非常に弱くて、育成に手間がかかりました。

死なないよう、800Gかかる育成所に預け、ワクチンを投与する事から始まって、

育てるためにモンスターを合計100体ほど捕まえてきては竜に食べさせて

ようやく牙が生えて一緒に冒険ができるようになりました。

最初こそ弱かった竜も、レベルが上がるにつれどんどん強くなり、

主人公が全く成長しないこのゲームにおいて、非常に心強い存在となっていきました。


途中、イベントで竜を預けた時に、竜が盗まれてしまいます。

その時もフィールドあちこちを探し周り、見つけ出して竜使いの笛を吹き、また一緒に冒険することになりました。


そしていよいよラスボス、カオスドラゴン。

カオスドラゴンが見せる8回の幻影(最後、自分の幻影とのエンカウント方法も面白いんだけど、割愛)を打ち払い、最終決戦。


ゲーム「MOTHER」のラスボスは、「たたかう」ではなく「うたう」で倒すように、

このゲームも特殊な倒し方をします。


ラスボスを倒す条件は、主人公が死にかけること。

「たんせいこめて そだてた りゅうだけが たった1どだけ つかえると つたえられる ブレス」

それを使い、主人公をかばって、竜は最期の力で攻撃をしかけてくれます。


このイベントが本当に秀逸で、通常戦闘では「ブレス」コマンドをすると体力が減るのですが、

このブレス(連続して10回ぐらいブレスする)でも体力はどんどん減っていきます。

竜は、体力0になってもブレスは止めようとせず、攻撃は続き…



RPG史上、かつてない「マイナス」表記へ。

攻撃が終わった時には、カオスドラゴンと自分の竜の骸が転がっていましたとさ。



このありそうでなかった、マイナスの表現、僕は凄いと思う。

そして今まで苦労して育ててきた竜の最期には、涙を禁じ得ませんね…



そんな感じで、このゲームはバカゲーの皮を被った名作ゲームだったのです!

…名作ってのは言い過ぎたかもしれませんが、システムをよく味わうと

スルメのように味がでてきて、凄く力のあるゲームだと僕は思います。

なにげに、監督・脚本が押井守だったりする、サンサーラ・ナーガ。面白かったです。


ただ、戦闘のテンポの悪さ、足の遅さ、広大すぎるマップ、そしてワープを多用するラストダンジョンには辟易とするので、

エミュかなんかで倍速ができると快適にできるでしょう。



☆攻略ワンポイントアドバイス
・序盤はおばあさんから「おべんとう」をたくさん貰って進むこと
・都で「きっちょうの盾」を作ると楽になる(被ダメが1に…) 素材は最初の村の宝箱にある
・金が無い場合は都周辺の森で「とうちゅうか」を狩る(5000G)
・金集めがめんどくさい場合は、金増殖の裏技をすべし
・「ミジンコを食べさせろ」などのイベントでは、他のモンスターを食べさせても成長するのでなあなあでOK
  とくにエスカルゴン40体はめんどくさすぎるので、適当なモンスターを食べさせよう
・城で取れる「ほうらいの盾」は、使うとHPが100回復するので便利。でも100回ぐらい使うと壊れるので注意
・竜が言う事を聞かない場合は、アルシンハの笛を吹きまくると治る
・遠出をするときは、川の中を歩くようにすると楽。川のモンスターは比較的攻撃力が低い上に、
 魚系モンスターは食べたときのHPが回復量が大きいので。

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