サンサーラ・ナーガ2
SFC、ビクター










無事にサンサーラ・ナーガ1をクリアしたので、いよいよ本来の目的である

サンサーラ・ナーガ2をプレイしました。

2はほうぼうで「ストーリーが良い!」と言われていたし、

1のストーリーが凄く良かったこともあって、わくわくしてプレイ開始。

しかしまあ、ストーリーに関しては期待したほどでも無かったかなってのが正直なところか。

そしてほうぼうで言われていた「ゲームシステムが最悪!」という言葉に関しては

その通りでビックリしました。


※ 以下、ネタバレをふんだんに含むので注意



具がとにかく壊れる

サンサーラ・ナーガ2において、何よりもいただけなかったのが

この「装備が壊れる」システム。

一部の武具を除いて、装備品はすべて壊れる可能性があります。

攻撃をすれば剣が壊れ、攻撃を受ければ防具が壊れ、とにかくイライラするこのシステム。

これで、破損の頻度が少なければまだ良かったのですが、

1つの装備はだいたい3個ずつぐらい購入しないとやっていけないぐらいの頻度で壊れます。

これでいて、主人公が死ぬと竜が生きてても即ゲームオーバーというシステムにもなっているので、

裸で移動することもできず、ストレスが溜まる事うけあいです。

どうして誰も、このシステムがまったく不要なシステムであるという事に気づかなかったのでしょうか…?

なお、GBA版ではこのシステムは消滅しています。遅ぇよ!!



ラゴンへの感情移入ができません

1における竜は、育てるのに手間暇がかかったからこそ、一緒に冒険が始まった時の高揚感があり、

そしてラストバトルにも感動がありました。


2の竜は…生まれた時から成竜で、

しかも人語をしゃべれるというオマケ付。


台無しだ!


いやほら、本来なら心通わないハズの生き物が、苦労して育てたからこそ

心を通じ合うようになるってのが面白いところなんじゃないのか…?

生まれてすぐ、主人公を「ご主人様ご主人様」と慕う竜…なんぞこれ…


一応、2階層で子供が2匹生まれて、そいつらを育てるイベントがあるんですが、

それに必要な餌がなんでもいいから300匹のモンスターという鬼のような設定で、

こまめに餌を売ったりしちゃった人は地獄を見ます。

それでいて、例の武具が壊れるシステムも存在する上、1と同じく主人公にレベルという概念がないので、

この狩りにおいて、主人公が成長する楽しみは無いわ、お金はどんどん減っていくわで、

2階層のあの水場はロンダルキアの洞窟ぐらいに嫌な場所となりましたとさ。

だからストレスが上がりこそすれ、子育ての快感はまるで無いんだよね。


また、あるイベントで1回だけ、子竜が病気になってしまうんですが、

「よし直そう!」と意気込んでも、病院内でうろうろしてれば治るので、

今でも何故こんなイベントを入れたのか不思議です。



い雑魚敵

終盤の雑魚敵はとにかくタフい。おそらく全体魔法が使える「赤竜」にしなかった人は地獄を見るんじゃないかってぐらいタフい。

ただ、攻撃力はそこまででも無いので、無駄に戦闘時間が長くなるだけであんまり面白くない。

それでいてエンカウント率も高い。まじめに戦ってるとどんどんレベルがあがるぐらい高い。

一度もレベル上げらしいレベル上げをしなかったのに、竜1人死なすことなくクリアできたほど。


戦闘に入る前、竜は敵の強さに合わせて「雑魚敵です」とか「気合いをいれましょう」とか喋ってくれるんですが、

後半は新しい敵がでてきても「雑魚敵です」としか言わないようになった上に、

長年追いかけてきたヒロインのアムリタさんとの最期の戦いの時ですら





「ご主人様、はっきりいって ザコです」と言ってしまうぐらいレベルが上がってしまいます。

嘘みたいだろ…ラスボス戦手前なんだぜ…こいつ…


ただ、クリア後に知ったんですが、「ラサの水」というアイテムを使えば

一定時間エンカウント無しで行動できたとか。おそらくこれを使う事が前提だったんだろう…



GM

BGMに関しては、1と2両方ともに凄く雰囲気のあるBGMで非常に良いです。

サントラがプレミアついて2万になるほど、魅力的なBGMだと思います。

とくに1のカオスドラゴン戦の曲には凄くぞくぞくさせられるものがありました。


ただ1つ不満があるとすれば、

2のラスボスの戦闘BGMが雑魚戦と同じことですかね…

デュアルオーブ2か!


2のラスボスグラフィックは秀麗かつ不気味で、







↑ アムリタの黒竜に寄生していたカオスドラゴンが体内から飛び出し、





コマンドに飛び出す8個の頭という、もの凄い表現なのにも関わらずこの体たらく…残念すぎますね。





正解は1つのスイッチ、残りのスイッチは火山が爆発してしまう火山フィールドがあります。

どのスイッチを押すかはノーヒントです。

これを3回ぐらいこなさねば成らず、最初は確率6分の1ぐらいですが、

3回目はは20個ぐらいあるスイッチのうちの1つという鬼のような設計となっています。

もちろん爆発=ゲームオーバーでやり直しですよ。

だから何故、ストレスが溜まるだけでまったく面白くない仕掛けを作るの??



トーリー

全体的にコミカルな雰囲気が漂うのに、いや漂うからこそ、背景の重いストーリーが濃厚となる本作。

物語は、主人公の唯一の理解者、アムリタがギルドに謀反をおこしたことから始まります。

そして主人公は、そのアムリタを捕まえるために、アムリタを追いかける旅にでかけます。

何故アムリタは謀反をおこしたのか、その疑問を抱きながら…


この世界は8つの層で構成されていて、主人公はアムリタを追って第1階層から第8階層まで旅をします。

で、1つの階層を進むと…それまでいた階層が滅亡します。重いっつーの!

あんなに明るいノリで、色々お使いを頼んできたコミカルなNPCたちも、一挙消滅…

第7階層では、各層がどうやって滅びていったかの詳細な描写がされ、凹むこと請け合いです。


ストーリーを進めるにつれ、アムリタの動機が徐々にわかってくる構成は見事の一言。

最初の方では、竜使いの証明であるヘルメットを全部燃したり、竜に打たなければならないワクチンを

全て盗んだりしているので、「アムリタは悪の道に走った」とミスリードされるんですが…

洞窟の中でほそぼそと暮らしている痕跡を見つけたりと、決して私利私欲のために逃げていない事が分かってきます。

(多分、これまでの行動は主人公を追ってこさせないためにやっていた??)

そして第8階層でアムリタと出会い、事の真相がわかります。


彼女の竜に、「カオスドラゴン」という竜に寄生して成長する竜がついていた事が全ての原因でした。

(2階層で、アムリタの竜が母竜のお腹を食い破ってでてきたって設定もえぐくて凹んだ)

よくわかんないけど、そいつをなんとかしないと世界が滅びてしまう。

で、殺そうかとも思ったんだけど…竜使いである彼女には、自分の竜を殺すができませんでした。





そのため、世界をなんとか滅ぼさないようにと、第8階層まで逃げていったのですが、結果は駄目で

次々と世界は滅びていきました。

そして最期、自分にはもう竜を殺せないから、主人公に殺してくれとお願いをして、事切れたのでした。


…重いっつーの。


倒したあと、結局世界は滅びたんですが、よくわかんないけど輪廻転生して(サンサーラの語源)

みんな幸せに暮らしましたとさっていうオチ。多分カオスドラゴンだけ輪廻からはずれてめでたしめでたしって事なのかなあ…?


アムリタがやった、竜を殺さなかったという選択は、イタズラに事を複雑にしただけだったかもしれませんが、

アムリタが逃げ回った事で、主人公と竜は成長していき、カオスドラゴンを倒せるだけの力をつける事ができたので、

結果オーライだったのかな…? よくわかんね。



まあとにかく、ストーリーに関しては、構成が素晴らしくてなかなか楽しめました。

ただそれを補ってあまりあるゲームシステムのおかしさが、このゲームを駄目にしているんだろうな…



駄死に

ラスボス戦、主人公の竜が己の使命に目覚めていきます。

アムリタは水先案内人で、自分はカオスドラゴンを倒すために生まれてきたのだと。

そして、なんも説明が無いですが、おそらく1でいう「一生で一度だけ使えるブレス」を

ラスボスめがけて発射したのでした!


でも、7本目の頭を1つ吹き飛ばしただけ。


まだ、8本目の頭が残っているので、戦闘は続く――

「ありがとう、白竜…!」よりも、「勝手に戦闘からはずれるんじゃねぇ!」という気持ちの方が芽生える事うけあいです。



ンディングにて

エンディングでは、主人公は輪廻し、最初の村で生活しています。

そこにはアムリタもいて、変わらぬ生活を営んでいます。

…変わらぬ生活、なのでセーブポイントとかもあります。

もちろん機能も生きているので、セーブすると…そのデータは、スタッフロールをみるためだけのものとなります。

レベル1に戻り、道具も無くなり、竜もいなくなってるので、今までの思い出が…



そんな感じで、ストーリー構成にはなかなか面白いものがありましたが、

何度も言うとおりゲームシステムがアレなので、あまりオススメできる出来ではないかと思われます。

ただ、裏技でとある名前にすると、デバッグモードになり、

Lボタンを押すだけで戦闘に勝利する事ができるようになるので、

これでストーリーだけを追うっていうのは有りかもしれませんね。



☆攻略ワンポイントアドバイス
・GBA版とSFC版ではシステムが違うので、攻略サイトを見るときには気を付けること
 前列後列とかあったらGBA版。竜にCO値とかあるのもGBA版。
 装備品の効果も違い、アルのブーメランはGBA版では全体攻撃の武器だけど、
 SFC版は与えたダメージの半分が自分に返る武器なので使わないように。
・2階層の子育てに使うので、最初は獲物を全て保持するように
 2階層が過ぎれば、獲物はただの換金アイテムなので、食べるもよし、保持するもよし。
・「獲物を食べる」は体力と気力が回復するので、魔法を多用する後半は積極的に食べておこう
・2匹の子竜の選択について
 赤竜:攻撃魔法使い。PTに1人は欲しい。
 青竜:戦士タイプ。高攻撃力・高体力を誇る。レベルが上がると強い
 緑竜:僧侶タイプ。レベルが上がりやすい? それなりの攻撃力と、石状態を直す魔法が魅力
 オーソドックスなのは赤+青。やってみた感じ、赤+赤でもいけそう。
 緑は、石状態を直す魔法以外は完全に攻撃してたから、青でも良かったっていう感じがした。  熟練者は青+青らしい。レベル上がるとめちゃくちゃ強いとか。
 なお、緑+緑は選択できないようになっています。


戻る